色無地ちゃんの憂鬱
ここは【倶楽部 桐箪笥】
おやおや
色無地ちゃんが目に涙をいっぱい浮かべながら、黒留袖ママに駆け寄ってきましたよ。
ママ〜ーーー!!!
私、色無地としては間違ってなかったですよね?!
大寄せの気軽なお茶会だから、華を添えてくれよーって言われたから、私、色留袖ちゃんと行ってきたのに、あのジジイにしてやられたっていうか、、、
どうして京都の人ってああいうことするんでしょうか?
イケズも通り越すと感じ悪いですよね。
特に男のイケズは見苦しい!
だからあのジジイ、お金はあるけど周りに人がいないー
・・・あっ!言い過ぎました。ごめんなさい。
でもね、ママ、
行ってみたら、全然大寄せのお茶会じゃなかったんですよ!
ひどくないですか?!
普通にしっかりおもてなしされちゃう茶事だったんですよ!
帯は名古屋帯でしたが、柄は有職文様にしましたし、当たり前ですが、お茶器を傷つけないように帯留めもつけてはいきませんでした。
でも、、、
事前にきちんと教えてくださっていれば、せめて袋帯にできたのに、、、
新作着物のお披露目会になっているオバさん集団からは、
「色無地ってなぁ〜着物に柄ないしなぁ〜季節感とか無視しよるしぃ〜」
「味気のうてかなわんわぁ〜」
訪問着さん姉さんには、
「色無地ちゃん、どないしはったん?なんやお顔が暗いぇ〜」
ーって笑顔で言われちゃいましたし、、、
な!ん!な!の?!
みんなして
な!ん!な!の?!
せめて、せめて私に一つ紋でも入っていれば、今回の茶事もやり過ごせましたし、こんな惨めな思いをしなくて良かったのに、、、って思います。
でも私、無紋じゃないですか。。。
着物初心者さん相手に呉服屋さんが一番勧める最初の1枚じゃないですか。
「色無地は作っておいたらどんなシーンにも着回せますよ!」なんて言われてますけどね、実際はシーン、けっこう選ぶんですよね。。。
だから私、着回し重視で『無紋』にしたんですけど、こういう正式な会の時は紋が入っていれば良かったのにーって思うんです。
まずもって私、一色だから、
はっきりいうと地味だし。。。
え?!どんな帯や小物でも合わせやすいじゃないかって?
たしかにママのおっしゃるとおりなんですが、コーディネートのチョイスやテイストをミスると制服感も出やすいんですよ!
なんてゆうか、旅館の仲居さん感が出やすいんですよ!!
・・・あ!ごめんなさい!!
これは決して仲居さんがどうこうっていうわけじゃぁ・・・
シンプルゆえに、奥が深いんです!私は!!
でも、長く着られるからとはいえ、若い頃にピンクの鮮やかな色で作っちゃったりすると、取り返しがつかないっていうか、、、歳いった時に、昔の名前で出ていますばりに主張しちゃって、本当に着られたもんじゃないですよ。
かといって、若いのに渋い色を着ていると老けて見えますしね、、、
ふぅ。。。
私も、色留袖ちゃんみたいに一つ紋入れようかなぁ。。。
ママ、今度のお休みに悉皆屋のサブちゃんところに相談行くの、お付き合いいただけませんか??